職場における発達障害のある方の支援と理解

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本日、午前10時から上越看護大学で開催されたシンポジュウムにパネリストとして参加しました。厚労省障害福祉課、香月敬専門官とNPO法人東京都自閉症協会、今井忠理事長がそれぞれ約20分ずつ講演された後、私が質問するという変わった形で展開されました。
普通、国会の参考人質疑と言うのは、事前に参考人の日頃のご主張や著作などを頂いて事前に質問を考えて、当日アドリブで1~2問追加することが多いのですが、当日行ってから進行も含めてアドリブでやるのは初めてでした。
が、お話をお聞きしているうちに次々と質問したいことが出てきてあっという間の2時間でした。
(以下、興味のある方のみお読みください。)

文科省の推計では、学習上何らかの支援が必要な子供6・5%にのぼりその多くが発達障害と言われます。
私も国会見学で年間1000人以上の子供たちと会いますが、見ていて様子が違う子がクラスに結構な割合でいます。
例えば、何か質問はありますか?と聞くと「ハイ!」と手を挙げて質問するのですが、他に何かありますか?と聞くとまた同じ子が何度も手を挙げます。
「OOちゃんやめなよ!」と周りの同級生が止めることがあります。

「発達障害者支援法」の整理では、広汎性発達障害として自閉症とアスペルガー症候群またADHD注意欠陥多動性障害、LD学習障害などがあり重複していることもあり、およそ次のような特性があります。

自閉症:コミュニケーション障害、他人の気持ちが理解できず、こだわりが強い、聴覚過敏が散見される。
アスペルガー症候群:自閉症のうち知的、言語に遅れがない。あいまいなことを許さない。
多動:落ち着きがない、話好き。
学習障害:「読む」、「書く」、「計算する」等の中で特定の分野だけが極端に苦手。私が聞いた中では、文字を横書きなら読めるが、縦書きにされると読み取れないという人もいるそうです。

厳密に言えば、誰もが程度の差こそあれ、発達障害的な要素があるのかもしれませんが、一定のレベルを超えると何らかの配慮、あるいは福祉的な支援が必要になります。

中には知的レベルは極めて高くテストの成績は良いので、東大に入る人もいます。一流企業に就職しますが、職場の対人関係が築けずに孤立し退職することもあり、また一見して障害者には見えないので企業の側でも対応に苦慮するケースが出てきます。

以下、細かいやり取りは省略しますが私が当面の課題と思うのは、
障害者差別解消法とともに、私が自民党を代表して質疑した障害者雇用促進法の25年改正で、
「雇用分野での障害者差別を禁止」、
「雇用分野での合理的配慮の提供義務」、
「相談体制の整備」が規模に関わらず全ての事業主に義務化されたことです。(障害者からの苦情を自主的に解決することは努力義務。)
この法律は、平成28年4月1日から施行されるのでこの6月から事業主に対する説明会を開いていますが、周知徹底が必要です。

合理的配慮の事例集は、厚労省のホームページに掲載されているのでご覧ください。(H27年3月に障害者差別禁止指針、合理的配慮指針を厚労省が策定しています。)

発達障害については、例えばですが、
口頭での指示が苦手な人、同時に複数の指示を出されると混乱する人には指示を細分化したり、マニュアルや文字情報にして伝える。
スケジュールを忘れやすい人には、カレンダーに書き込む、スマホのスケジュール機能を活用する。感覚過敏を緩和するため、サングラスの着用や耳栓の使用を認める。本人のプライバシーに配慮したうえで、他の労働者に対して障害の内容や必要な配慮等を説明する等です。

障害者雇用促進法の改正で言う障害者とは、「障害者手帳を持っている人に限定されません」。本人が医師による発達障害の診断書を受けているか、あるいは会社が発達障害と認めれば対象になります。
ただし、今日専門官に質問したところ、本人が発達障害は精神障害の区分に含まれるので精神障害の手帳を取りたがらない。職場は発達障害と認めても、本人が、「自分は障害者であることを認めない」場合、合理的配慮の提供義務は無いとのこと。

会場からは、精神障害者の手帳を受けるのは抵抗が強いので、「発達障害者手帳」という区分を作れないかとの質問もありました。

今井さんからは、社内規定の例として「社員個別配慮規定」の案が示され、本人だけでなく同居する家族にハンディキャップがあり、その介護等のために同様の状態にある社員にまで対象を拡大するという提案がありました。
つまり、障害者本人だけでなく、家族にも、また障害者の介護だけでなく、高齢者、認知症の介護についても配慮するという提案です。
これは、過日安倍総理が示された「介護離職ゼロを目指す」方針、また従来から主張している多様な働き方とも一致するものです。
障害があっても、また介護の為に時間的な制約があっても会社を辞めずに可能な限りで働き続ける。待遇に差が出て来ることは致し方ないが、そういう働き方があっても良いのではないでしょうか?
まだまだ書きたいことはありますが、いずれまた・・・。

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